所得制限が撤廃されても、7月の継続手続は必要です
2026年3月末に改正法が成立し、高校の授業料支援から所得制限が撤廃されました。「もう収入を届け出る必要はない」と受け取った保護者は少なくありません。ところが毎年7月ごろ、支給が止まる家庭が出ます。
止める引き金は所得ではありません。継続意向登録です。生徒が引き続き在籍し、支援金を受け取る意思があるかを、学校とシステムが毎年確認します。この確認に答えないと、所得がいくらであろうと支給は止まります。
チェックポイント
- 継続意向登録は所得と無関係に毎年必要です。忘れると支給が止まります。
- 期限は全国一律ではありません。学校・都道府県ごとに違います。
- マイナンバー(個人番号)を提出済みなら、課税証明書の添付は不要です。
- 支援の対象は授業料のみ。教科書費・施設費などは別制度(高校生等奨学給付金)です。
1 ログインID通知書を用意して e-Shien に入る
手続はオンライン申請システム e-Shien で行います。ログインには学校から配られる「ログインID通知書」のIDとパスワードが要ります。紛失していたら、まず在籍校の事務室に連絡してください。ここで詰まる人が毎年一定数います。
所得の確認方法は、マイナンバーカードでマイナポータルと連携する方法と、個人番号を直接提出する方法があります。カードが手元にない、読み取れないという理由で諦める必要はありません。

2 「継続意向登録」→「収入状況届出」の順に出す
まず継続意向登録で「引き続き受給する」を選びます。これが支給を続けるためのスイッチです。次に収入状況届出に進みますが、過去にマイナンバーを提出していれば、システムが住民税の情報を取得するため、課税証明書を添付する必要はありません。
住民税の課税年度が7月に切り替わるため、この手続はこの時期に集中します。締切は学校が指定します。都道府県のサイトに「4月下旬以降に在学校から通知」とだけ書かれていることも多いので、学校からの配布物を確認してください。
3 授業料以外は別制度だと知っておく
就学支援金が助けてくれるのは授業料だけです。教科書費、教材費、学用品費、修学旅行費といった「授業料以外」は対象外で、これらは高校生等奨学給付金という別の制度が担います。こちらは生活保護世帯・非課税世帯が対象で、返還は不要です。
私立高校の支給上限額は年度によって変わります。前年の数字をそのまま今年の額と思い込むと、家計の見積もりが狂います。最新の金額は必ず文部科学省の公式ページで確認してください。

4 よくある間違いと直し方
間違い 1
「所得制限が撤廃されたから手続は不要」 — 継続意向登録は所得と無関係に毎年必要です。ここを飛ばすと支給が止まります。
間違い 2
去年の私立の上限額をそのまま今年の額だと思い込む — 上限額は年度で変わります。公式ページで確認してください。
間違い 3
「就学支援金で教科書代も無料になる」 — 対象は授業料のみです。授業料以外は別制度を確認してください。
FAQ よくある質問
所得制限がなくなったのに、なぜ7月に手続が要るのですか。
継続意向登録で、生徒が引き続き在籍し受給する意思があるかを毎年確認するためです。これは所得と無関係の手続で、行わないと支給が止まります。所得制限の撤廃はこの確認を不要にするものではありません。
共働きです。所得は合算されますか。
はい。保護者等全員の「課税標準額×6%−調整控除額」を合算して判定します。なお、これは就学支援金の判定式であり、所得税の「年収の壁」とは別の制度です。
私立に通っています。授業料以外も無料になりますか。
いいえ。就学支援金の対象は授業料のみです。教科書費や施設費などは対象外で、生活保護世帯・非課税世帯であれば「高校生等奨学給付金」という別制度で支援を受けられます。
要点まとめ
- 2026年度から所得制限は撤廃されましたが、継続意向登録は毎年必要です。
- 手続を忘れると、所得にかかわらず支給が止まります。
- 締切は学校・都道府県ごとに異なるため、在籍校からの通知を確認してください。
- 対象は授業料のみ。授業料以外は高校生等奨学給付金という別制度です。